学習性無力

ご無沙汰しております。

毎日犬まみれになっている私ですが・・・
なかなかこちらが更新できず申し訳ありません💦。

以前から書こうと思っていたこの「学習性無力(英: Learned helplessness)」。


皆さん、聞いたことはありますか?

米国の心理学者であるセリグマンが、1967年に提唱した心理学理論なのですが・・・


この理論は犬を使った実験で(涙)・・・

犬が逃げようとしたら・・・電気を流す・・・というのを繰り返し・・・

最終的には犬は逃げなくなるというものです。

あまりにもざっくりと言いすぎましたが・・・

つまり、繋がれている犬は電流の痛み(苦痛)から、逃げようとする犬本来が持っている(意欲)が起こらないというわけです。

例えば、ケージ嫌いの犬をケージに入れると・・・
犬って何度も脱出を試みるんですね。

こういった犬には丁寧にステップを踏んで、ケージに対するイメージを変えていくのですが・・・

「外に出たい」という欲求を満たすために頑張るのです。

でも、それが叶わないとわかると・・・
その意欲が起こらなくなるのです。

つまり、できることでもやろうと思わなくなってしまうのです。


教育の場面で見られる学習性無力の一つの例を挙げると・・・

ものすごく難しいテストを何度も繰り返し受けさせると・・・

その生徒には十分に理解でき、得点できるテストですら実力相応の結果が出なくなるということです。


授業でもそうですね。

毎回、毎回、理解不能な授業を続けていると・・・

生徒は聞かなくなる。どうせ聞いてもわからないから、最初から「聞こう!理解しよう!」という姿勢で臨まなくなるのです。


そういった意欲が失われるということです。

私はこの時の身体的な特徴として、生徒の表情が特徴的だと思うのです。

自分の学生時代のことを考えると、そんなにキラキラと目を輝かせて授業を聞いていたわけではないですが(笑)
興味のある授業や、面白い授業はやっぱり目は開きますし♪、前のめりで聞いてしまいますよね(笑)。

この子は何度かこのブログでも登場しますが・・・

動けないほどに太らされて、最終的には飼育放棄されてしまった「シロちゃん」です。

保護された時は、太りすぎていて、立つことすらできませんでした。

すると・・・

どうでしょう。

一日中・・・動かないのです。

動けないのです。

本能としての欲求もかき消されていくのです。


きっとのども乾くでしょう。
排泄もしたいでしょう。

でも、ずーっと、同じ場所でじーっとしているのです。

そして表情は暗いのです。


この「学習性無力」というのは場面場面によって起こります。


お散歩の歩き方のトレーニングをしていていつも思うのです。


たいていの犬は1日に数回のお散歩を楽しみにしていますよね。


沢山のニオイを嗅いだり、ワンコさんたちとすれ違ったり・・・

飛び立つ鳥に心奪われたり・・・


そんなワクワクドキドキのお散歩をどうやって安全に、平和に、そして楽しく行けるかというのは・・・


とても大切なことだと思うのです。

頭を垂れて・・・
しっぽも垂れて・・・


とぼとぼと歩いているいる犬が・・・
しつけの出来た良い犬だという動画を見ました。

色々な考え方もありますし、動画のようなものは1場面しか切り取っていないので・・・

そこから判断することはナンセンスだということも良くわかっていますが・・・


1日でかなりの上位にランクインする「おさんぽ」が犬にとって学習性無力となっていませんか?


これからの季節、お散歩には最適の季節ですね♪


楽しいお散歩しませんか?♪




犬も人も平和で安心で楽しい生活が出来ますように・・・


Brücke渡邊はいつも願っています。


あ・・・

ちなみに・・・

先ほどご紹介いたしました「シロちゃん」実家の両親が里親さんを申し出てくれて・・・

現在は幸せに暮らしています♪

猫とも同居です。


Brücke(ブリュッケ)

~ブリュッケ~ 犬と人の心をつなぐお手伝いをします。 犬と人とに流れる関係性を正しい形に直すということを目指しています。 まずは犬を理解するところから始めてみませんか。 より良い犬との生活を築けますように・・・ お手伝いが出来たらと思っております。

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