犬の行動を科学する
今日はちょっといつもの犬のお話とは離れているかもしれません。
私は長年、教職に関わっています。
その必要上、発達心理学をずっと学んできました。
仕事をしながら、大学の心理学部に編入して、心理学の学士と認定心理士を取得しました。
そこで、もう少し深いところで「心理学」を学びました。
心理学というと一般的には「心理テスト」や、その時に人はどういった心理状態にあったかという、どちらかというと人の心を読むといったというイメージが大きいのではないかと思います。
でも、心理学というのはちょっとそれとは違うのです。
たとえ話をしますね。
ちょっと物騒な話しですが。。。
ある人が「あなたの後ろにおばあさんの顔が見えます。」と告げたとします。
私たちには見えないけれど・・・
その方には見える。
私はこういった非科学的な事象を否定しているわけでは全くありませんが・・・
これは科学ではないのですね。
心理学というのは「心の動き」を解き明かすのですが・・・
心の中なんて手に取って見ることもできないし・・・
観察することもできません。
じゃ、どうするか・・・
心の変化によって表面的に出てくる「行動」を科学的に検証するのが・・・
心理学です。
この行動を数値化して、統計的に処理して、行動を読み解いていくのが「心理学」です。
昔はこの行動を解明するために犬も多く利用されました。
ドッグトレーニングの勉強をされた方なら誰もがご存知の「パブロフの条件反射」も犬による実験です。(ブザーとともにヨダレがダラーっと出る・・・あれです)
犬の心理も・・・これは同じように検証されるべきでなないかな・・・と私は常々思っています。
それには犬の「ボディランゲージ」をしっかり読み解き、この刺激に対しては「この行動」が犬に多く表出する。
あの刺激には「この行動」が多く表出する。
そして「この行動」というのが、犬にとってはどういった場面で出す「ボディランゲージ」なのかということをしっかり検証する。
ドッグトレーニングの時によく聞かれがちな「リーダーシップ」という言葉。
このリーダーシップというのは「心理学的」に見ると非常に曖昧で、行動として捉えにくい抽象的な事柄なのです。
私は今年はスウェーデンのドッグトレーナーの方のセミナーを受けてきました。
実はスウェーデンはこの統計学を利用してドッグトレーニングにおいてもたくさんの研究がなされています。
そのどれをとっても感情論や感覚論などではなく、誰もが納得できる、犬にも人にも理に適ったものです。
犬と共に生活する上で、人として「こうだったらいいのにな・・・」、「こうだった楽なんだけど・・・」という点だけを最優先してしまうのでなく・・・
Brückeでは・・・
犬を知っていただいて・・・人と犬とが幸せに生活する上での最適な道を模索する・・・
という観点を大切にしていきたいと思っています。
Brücke渡邊もまだまだ勉強していきます。
少しでも犬を家族とされている方たちがより良い生活を送れますように・・・
お手伝いできればと思っております。
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